●第38回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会IN神戸
平成28年12月2日と3日の2日間,神戸市において,「第38回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会IN神戸」が開催されました。
当フォーラムも,毎年この集会に参加し,研究報告,講演を通じて知識を深めるとともに,医療事故の分野で活躍する全国各地の弁護士と交流をしております。
今回も全国から,100人を超える弁護士が参加しました。当フォーラムからは,白石知江弁護士が参加しました。
1日目は,医療過誤問題研究会より、「医療事故調査制度創設から1年を迎えて」との題目で、平成27年10月から施行された医療事故調査制度についての現況報告がありました。
当該報告中には、医療事故調査制度に関わった全国の弁護士に対して実施したアンケートの結果の報告もあり、改善を要する点が多々あることが指摘されておりました。
また、実際に医療事故調査制度が適用された二つの事案が紹介され、院内調査の調査委員として関わった弁護士と、病院側に医療事故調査の実施を求めた遺族側の弁護士の双方から実態について講演を聞くことができました。今後、弁護士が医療事故調査制度にいかにして関与していくか非常に考えさせられる内容でした。
2日目は,野村剛司弁護士による「医療機関が破綻した際の債権回収」に関するご講演と、美容・エステ被害研究会による「美容・エステ被害を防ぐための広告等の在り方について」の報告発表がありました。
二日間の交流集会により,医療問題に関する幅広い知識を修得でき,また,全国の医療過誤訴訟に携わる弁護士達と意見交換ができるという貴重な経験ができました。
この交流会によって得られた知識と経験を,目の前の医療問題に取り組む際にも生かしていきたいと改めて思いました。
●第37回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会IN大阪
平成27年11月6日(金),7日(土)の2日間,大阪市のANAクラウンプラザホテル大阪において,「第37回 医療問題弁護団・研究会全国交流会IN大阪」が開催されました。
当フォーラムも,毎年この集会に参加し,研究報告,講演を通じて知識を深めるとともに,医療事故の分野で活躍しておられる全国各地の先生方と交流させていただいております。
全国から,弁護士や医師,裁判官が計180名ほど参加しました。
当フォーラムからは,吉田要介弁護士,白石知江弁護士の2名が参加しました。
第1日目の第一部では,神奈川医療問題弁護団より,「電子カルテの証拠保全における実務上の問題点」についての研究発表がありました。第二部では,東京・医療問題弁護団より「治験・臨床研究における被験者保護についての研究」についての研究発表がありました。第三部では,主催地発表ということで,大阪医療問題研究会より医療訴訟における「因果関係における実務的課題」についての研究発表がありました。
第2日目の前半は,現役の裁判官による「医療訴訟における因果関係」についてのご公演がありました。後半は,裁判官,患者側代理人弁護士,医療側代理人弁護士の各1名をパネリストに迎え,パネル・ディスカッションが行われました。
この交流会を通じて,医療事故に関わる日本各地の弁護士から,それぞれの思いとともに知識や経験,問題点をご教示いただき感銘を受けました。また,最先端の電子カルテのシステムや治験・臨床研究等についての情報も得ることができる貴重な場となりました。
当フォーラムでは,これらの知識を会員に周知し,今後の医療事故対策に活かせるよう研鑽を積んでおります。
●第13回 医療事故全国一斉相談
12月12日,患者側で活動する弁護士によって,全国55箇所で電話受付窓口を設置し相談を受け付ける第13回「医療事故全国一斉相談」が実施されます。
東葛地域(松戸市,柏市,流山市,我孫子市,鎌ケ谷市,野田市)及びその周辺では,松戸医療事故フォーラムが担当します。
日時 | 平成27年12月12日(土)午前10時から午後3時 |
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受付電話番号 | 047-368-5020 |
場所 | 後日の弁護士による面談相談(初回無料)は, 東葛地域の弁護士の事務所 |
費用 | 無料 |
●第36回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会INつくば
平成26年11月21日と22日の2日間,茨城県つくば市のオークラフロンティアホテルつくばにおいて,「第36回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会INつくば」が開催されました。
当フォーラムも,毎年この集会に参加し,研究報告,講演を通じて知識を深めるとともに,医療事故の分野で活躍しておられる全国各地の先生方と交流させていただいております。
今回は全国から,150名ほどの弁護士が参加しました。当フォーラムからは,吉田要介弁護士,川本雄弥弁護士,保田優木弁護士,白石知江弁護士の4名が参加しました。
第1日目の前半は,医師であり弁護士でもある先生から「術後管理と医療訴訟」についてのご講演がありました。
具体的な事例に沿いながら,術前から術後まで,どの時期に,誰がどのような記録を作成するのか,そして,これらに関する注意点等について解説していただきました。
第1日目の後半は,つくば医療問題弁護団から,術後管理に関する裁判例の研究発表がありました。消化器事例及び換気事例について,病態を前提に病院側の過失を検討していくという明解な手法による発表だったので、非常に理解が深まりました。
第2日目の前半は,愛知県医療過誤問題研究会より,「医療過誤専門訴訟における鑑定・専門委員制度の現状と課題」に関する発表がありました。
最後に,札幌弁護士会所属の弁護士による,アメリカ医療過誤訴訟の視察報告がありました。
二日間の交流集会により,医療問題に関する幅広い知識を修得でき,また,全国の医療過誤訴訟に携わる弁護士達と意見交換ができるという貴重な経験ができました。
この交流会によって得られた知識と経験を,目の前の医療問題に取り組む際にも生かしていきたいと改めて思いました。
●研究発表会報告
(美容整形外科における施術後トラブルに関する裁判例の研究)
平成26年4月18日,美容整形外科における施術後のトラブルに関する裁判例の研究をテーマに,研究発表会が開催されました。
同研究発表会においては,まず,総論として,担当者から,美容整形外科の定義,歴史と現状,美容整形外科手術の特徴,医療事故の法的特徴について説明がなされました。続いて各論として,裁判例が多く出ている類型の手術(二重瞼手術,鼻・顔の輪郭の整形手術,豊胸手術,脂肪吸引手術)について,施術方法の説明,各手術に伴って生じるトラブル,裁判での争点,認定された医師側の責任の内容,損害の内容等に関する分析結果が発表されました。
担当者による発表の後は,活発な質疑応答がなされ,有意義な研究発表会となりました。
●第35回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会IN金沢
平成25年11月15日から16日の2日間,石川県金沢市ホテル金沢において,「第35回 医療問題弁護団・研究会 全国交流会IN金沢」が開催されました。
当フォーラムは,毎年この集会に参加し,研究報告,講演を通じて知識を深めるとともに,医療事故の分野で活躍しておられる全国各地の先生方と交流させていただいております。
今回,当フォーラムからは,吉田要介弁護士,川本雄弥弁護士が参加してまいりました。
第1日目に行われた講演では,大学病院で患者に無断で臨床試験を行ったという事案で被告病院に勤める医師でありながら原告側証人となった先生のお話を聞くことができました。勇気ある医師の行動に感動しつつ,医療の現場における人権擁護の重要性に改めて身の引き締まる思いでした。
また,医師と弁護士の両方の資格を持ち医療事故の問題に携わっておられる先生の講演も行われました。医師であり弁護士でもあるという強みを活かした弁護活動のお話をうかがい,今更ながら,医療知識の重要性やこのような研究会・交流会を通じて全国各地の先生方とつながりを持つことの重要性を再認識いたしました。
また,2日間を通じて,①金沢医療問題研究会②札幌医療事故問題研究会③東京医療問題弁護団による3つの研究発表がありました。いずれも多数の判例を検証しており,実務的にも大変有意義なものでした。
最後に,銀座眼科被害対策弁護団による銀座眼科レーシック集団感染事件の解決報告がなされました。弁護団の大変な苦労と勝訴的和解を勝ち取ることができたその熱意に,胸を打たれる思いでした。